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地熱発電

地熱発電とは

地球の内部は高温であり、一般に深さ30~50キロメートルで1,000℃程度と考えられています。火山や温泉がある地熱地帯では、深さ数キロメートルという比較的浅い地下の断層に、1,000℃前後のマグマ溜りがあります。このマグマ溜まり付近まで浸透した雨水などの地下水は、加熱されて高温•高圧の地熱貯留層を形成しています。この熱水をエネルギー源とするのが地熱発電です。その仕組みとしては、地熱蒸気を直接タービンに導入するフラッシュサイクルと、蒸気や高温水を熱交換器に導き、熱だけを回収して利用するバイナリーサイクルがあります。

地熱発電は地球内部で発生する自然エネルギーを利用し、地上で燃焼させることがありません。そのため、CO2(二酸化炭素)の大気への排出が少なく、地球温暖化防止に有効な発電方式です。また、地熱の源泉である地球内部の熱エネルギーは膨大かつ無尽蔵で、枯渇する心配がほぼありません。さらに、太陽光発電や風力発電といった他の自然エネルギー由来の発電方式と比べ、天候に左右されることがなく、火力発電とほぼ肩を並べる高い稼働率もメリットの一つとされています。

図:地下資源モデル 地熱エネルギーの起源を示すモデル

地下資源モデル 地熱エネルギーの起源を示すモデル
(出典)地熱エネルギーSerial No.87(July, 1999)

日本•世界における地熱発電の導入量

火山や温泉の多い日本は、地熱発電所の設置に適した場所が多い国と言えます。1925年に国内で最初の地熱発電に成功して以来、数々の地熱発電所が全国各地に設置されました。その多くは、火山帯が通る東北地方と九州地方に偏在しています。

図:世界の地熱発電設備

(注)%の合計が100に合わないのは四捨五入の関係
(出所)火力原子力発電技術協会「地熱発電の現状と動向2007年」
(出典)エネルギーの基礎

今日における日本の導入実績は、2007年3月末現在で54万キロワットにのぼります。これは、発電出力に換算して中~大型の火力発電所1基分に相当するものです。それでも世界全体では累計で888万キロワット(2005年4月現在)の発電が行われており、日本のシェアは約6%で6位にとどまっています。トップシェアはアメリカで28.5%を占め、約253万キロワット相当の地熱発電設備が稼働中です。

その他、地熱発電の導入実績が進んでいる国としては、フィリピン、メキシコ、イタリア、インドネシアなどがあり、近年はアイスランドやケニアでの導入が注目を集めています。

トップメーカーである三菱重工の地熱発電

写真:地熱発電所外観

三菱重工は、1967年に日本初の熱水卓越型地熱発電所として九州電力と共同で大岳発電所を設計•建設以来、世界各地に地熱発電プラントを提供してきたトップメーカーです。これまでの受注累計は世界13カ国で計100台に達し、総出力では301万キロワットに相当します。そこから生み出される電力は、世界の地熱発電総量の約3割を占めています。

このように三菱重工の地熱発電プラントが世界各国から求められたのは、技術開発を繰り返すことで性能、経済性、信頼性を向上させてきたからに他なりません。一例として、地熱蒸気には高い濃度の腐食性を有する不純物やガスが含まれ、タービンの回転部を腐食させやすいという課題がありましたが、三菱重工は回転部の材料や構造などに工夫を重ね、損傷発生率の低減を実現しています。

地熱発電の協業で、アイスランドにおけるゼロエミッション社会の実現に貢献

三菱重工は2010年4月、世界有数の地熱発電事業会社であるアイスランドのレイキャビク•エナジーと、地熱エネルギーの開発などでグローバルに協業していくことで合意し、覚書に調印しました。具体的には、世界の地熱資源の特定と検証、事業の立ち上げに加え、主要機器の開発•供給、運転•管理に関するガイドラインの作成に取り組むことなどです。三菱重工はすでにアイスランド向けに15基(そのうち13基をレイキャビク•エナジーを通じて納入)、56.5万キロワット分の地熱発電設備を供給しています。今後はこうした協業関係をグローバルレベルで展開していくことになります。

また今回の調印には、アイスランドで進められている船舶などの移動体のクリーンな代替動力源となる合成燃料の生産や、電気自動車の実証実験のためのインフラ構築に対しても、両社が協力して取り組んでいることが含まれています。地熱発電での協業が、環境事業に関する幅広いアライアンスを引き寄せることとなりました。
アイスランドは2050年までに、産業、交通、発電に関するCO2排出量をゼロにする目標を掲げ、すでに発電分野に関しては、地熱や水力を活用してゼロエミッションを達成している環境先進国です。今回の調印により、 三菱重工の地熱発電事業への取り組みは、今後ますます拡大していくことでしょう。

参考文献

(1)電気事業連合会「エネルギーの基礎」
http://www.fepc.or.jp/library/publication/pamphlet/pdf/enekiso08_09.pdf

(注)2010年3月末時点での掲載内容を参考にしております。そのため、記載されているURLまたはその内容が変更されている可能性があります。