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原子力発電

原子力発電とは

写真:関西電力(株)大飯発電所

関西電力(株)大飯発電所

原子力発電は原子炉でウランを核分裂させて、その際に発生する熱で蒸気を作り、その蒸気で発電します。原子炉は火力発電におけるボイラーにあたり、燃料であるウランは石油や石炭にあたります。

エネルギー資源に乏しく、その約96%を輸入に頼っている日本にとってエネルギーの安定確保は大切な問題です。原子力発電には燃料のウランが入手しやすく、電力を長時間安定して供給でき、燃料をリサイクルできるなどの特徴があります。そのため、原子力発電は日本に欠かせない発電方法となっています。また発電時にCO2(二酸化炭素)を排出しないことも、大きなメリットです。
原子力発電は放射性物質であるウランを燃料にしているため、万一の事故の際にも、放射性物質を外部に出さないような構造にするなど、「多重防護」の考え方によって何重もの安全対策が施されています。

温暖化防止とエネルギーセキュリティに有効な原子力発電

図:日本の電源別CO2排出原単位

(出所)電力中央研究所報告書「ライフサイクルCO2排出量による原子力発電技術の評価(平成13年8月)」
「ライフサイクルCO2排出量による発電技術の評価(平成12年3月)」

(出典)エネルギー白書 2009

原子力発電のCO2排出原単位は石油、石炭はもちろん、太陽光、風力などの自然エネルギーと比較しても小さく、温室効果ガスの削減に極めて有効です。
2008年7月に閣議決定された「低炭素社会づくり行動計画」においても原子力発電は低炭素エネルギーの中核と位置づけられ、あらためて地球温暖化対策における重要性が確認されています。

原子力発電のコストに占める燃料費の割合は火力発電(石油、石炭、天然ガス)などに比べて小さいため、燃料費が変動しても安定したコストで発電することができます。また、原子力発電の燃料となるウランはオーストラリアなど政治的•経済的に安定した国々から輸入されているため、石油や天然ガスなどに比べ燃料供給の安定性に優れています。こうした点から、原子力発電は日本のエネルギーセキュリティの確保に大きく貢献しています。

世界で最も普及し、三菱重工が手がける「加圧水型原子炉(PWR)」

加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)は世界で最も普及している型式の原子炉です。
加圧水型原子炉には、原子炉で発生する熱を取り出す原子炉系(一次系)と、その熱から作られた蒸気の力で電気を作るタービン系(二次系)と呼ばれる2種類の系統があります。一次系と二次系が分離されているためタービンを通る二次系の蒸気が放射性物質を含まない点が特徴で、優れた運転保守性を実現しています。

三菱重工は1970年、国内初の加圧水型原子炉プラント完成以来、基本計画から設計•製作•建設、さらに保守•補修までを自社でまかなう世界屈指の原子力メーカーとして、現在国内で運転中の加圧水型原子炉プラント24基すべてを手がけてきました。これらのプラントによって削減されるCO2は2008年度で約8,000万トン(注)に上ります。
三菱重工は日本における高度な規制や厳しい品質要求などで培われた経験を活かし、"自前の技術"で原子力のグローバル化に取り組むことで、世界のエネルギー問題と環境問題解決の一翼を担っています。

(注) 三菱重工がこれまで納入した原子力発電プラントにおける2008年度発電実績〔124,953ギガワット時(GWh)〕に、京都議定書基準年である1990年度の世界の発電量全体の1キロワット時(kWh)あたりCO2排出量(0.634kg-CO2/kWh:「World Energy Outlook 2008」資料に基づき算出)を掛けた概算値。

原子力発電の今後

図:プルサーマルの仕組み

プルサーマルの仕組み

原子力発電で使い終わったウラン燃料を再処理して取り出した、プルトニウムとウランを混ぜることで「MOX(Mixed Oxide)燃料」が作られます。この燃料を使用して発電することを「プルサーマル」と呼びます。
MOX燃料の特性は通常のウラン燃料と同じであり、発電の仕組みや運転方法も変わらないため、炉心の3分の1程度までは、安全上問題なく利用可能であることが、原子力安全委員会で確認されています。プルサーマルの推進はウラン資源を節約できるため、資源の乏しい日本において原子力発電の燃料調達の国産化を可能にし、長期的なエネルギーセキュリティ確保につながります。

また、原子燃料サイクル(注)を実現する上で、発電しながら消費した以上のプルトニウムを作り出せる高速増殖炉はエネルギー資源確保の切り札となる可能性を秘めています。実用化のためには解決しなければならない課題もありますが、2050年までの商用化を目指して、研究•開発が進められています。

(注) 原子燃料サイクルとは、発電後の使用済燃料の中から、消費されなかったウランと、原子炉内で新しく生まれたプルトニウムを再処理して取り出し、再び原子力発電所で燃料として使用するという一連の流れのことを指します。

参考文献

(1)電気事業連合会「電気事業の現状 2009」
http://www.fepc.or.jp/library/publication/pamphlet/energy/genjou_2009.pdf
(2)電気事業連合会「原子力2009[コンセンサス]」
http://www.fepc.or.jp/about_us/pr/sonota/__icsFiles/afieldfile/2009/01/15/2009_Consensus0114_2.pdf
(3)内閣府原子力委員会「原子力のすべて:第3章 これからのエネルギーの確保と地球環境問題」
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/sonota/study/aecall/book/pdf/3syou.pdf
(4)電気事業連合会「エネルギーの基礎」
http://www.fepc.or.jp/library/publication/pamphlet/pdf/enekiso08_09.pdf

(注)2010年3月末時点での掲載内容を参考にしております。そのため、記載されているURLまたはその内容が変更されている可能性があります。