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太陽エネルギー

太陽エネルギーとは

写真:太陽電池

太陽から地球の地表面に到達する1年間のエネルギー量は約3.8×1021キロジュール(10の21乗キロジュール)にもなります。1キロジュールとは地上で100キログラムの物体を1メートル持ち上げるエネルギーのことですから、いかに膨大な量の太陽エネルギーが私たちの地球に降り注いでいるかがわかります。計算上では、1時間分の日射のエネルギーだけで、世界中の人が1年間に利用する全てのエネルギーをまかなうことができると言われています。

そのように膨大にして無尽蔵の太陽エネルギーを利用する方法は大きく二つに分けられます。
ひとつは太陽熱を集熱器により水や空気の中に蓄え、冷暖房や給湯に使用する太陽熱利用です。もうひとつは、太陽エネルギーを電力に変換して利用する発電システムです。
後者の発電システムは、さらに光エネルギーを電気エネルギーに変換するシリコン半導体の特性を利用した太陽光発電(太陽電池)と、太陽光をミラーで集め高温を得て蒸気タービンで発電する太陽熱発電に分類されます。いずれの発電システムも、環境への影響が小さく、発電時にCO2(二酸化炭素)を発生しない、無限に降り注ぐ太陽の光を利用するために枯渇する心配がないという、大きなメリットを持ったクリーンエネルギーです。その反面、双方とも設備コストの大きさがデメリットとして上げられ、日照の変化により発電量が左右することや、設置に適した地域が限られるといった面を持ちます。

導入が進む太陽光発電

図:太陽光発電の各年の新規導入状況

(出典)EPIA

資源の少ない日本において太陽光発電は古くから研究開発が行われ、導入も進んできました。一般の住宅では、3キロワットの太陽光発電システムがあれば、使用される電力の7割をまかなえるとされています。そのためには、屋根に24~30平方メートルの面積の太陽電池が必要ですが、近年は住宅の屋根に設置された大型の太陽電池パネルを見かけることも少なくありません。こうした住宅への普及と同様に、工場や商業施設での導入も進んでいます。
世界規模で見ると、2008年には約5,600メガワットの太陽光発電が導入されています。

再び注目される太陽熱利用

太陽光によってもたらされる熱エネルギーを利用しようという考えは以前からありました。日本においては石油危機後の1980年代に、太陽熱を水あるいは空気に蓄積して給湯や冷暖房に利用する太陽集熱器が普及しています。その後、円高や原油価格•供給の安定などにより太陽集熱器の導入量は最盛期の約半数にまで減少しましたが、40%以上とされるエネルギー利用効率の高さや設置コストが比較的安価であること、加えて太陽光発電と設備を併用する道が開けたことなどから、太陽熱利用が再び注目されはじめています。

太陽光を効率的に電力に変える三菱重工の「微結晶タンデム型太陽電池」

火力発電所•原子力発電所等と比較して発電量あたりの設置コストが高いとされる太陽光発電システムですが、太陽光を電力に変換する技術を進化させることにより、費用対効果は一気に上がる可能性があります。そこで、従来からアモルファス型太陽電池の製造販売を行ってきた三菱重工は、より高いエネルギー変換効率を目指した研究開発を続けてきました。
中でも様々な波長の光からなる太陽光を効率的に吸収する電池の開発は主要な技術テーマであり、その成果の一つとして誕生したのが「微結晶タンデム型太陽電池」です。この電池の構造的な特徴は、アモルファス電池膜と微結晶電池膜を重ねたものであること。これによって、紫外線から赤外線までの広範囲の光を吸収し、発電効率を従来のアモルファス型太陽電池の約1.3倍にアップさせることができました。

他にも「微結晶タンデム型太陽電池」は、高温時の出力低下が少ないという特長も備えており、電力需要のピークである夏場に威力を発揮します。また、シリコン原料の使用量や製造時に使用するエネルギーが少ないことからCO2の削減効果も大きく、より環境保全に配慮した太陽電池と言えるでしょう。
また、太陽光発電と太陽熱利用を併用するハイブリッドシステムも登場。効率の良い「微結晶タンデム型太陽電池パネル」の裏側に空気を流して太陽熱を回収するエコスカイルーフを製品化しました。

太陽エネルギー利用の今後

写真:太陽電池

化石燃料に頼るエネルギー消費からの脱却を進める世界各国は、代替エネルギーの普及を積極的に図っています。その中でも急速に拡大しているのが太陽エネルギーの利用。そして、この普及促進を加速させているのが、グリーンエネルギー優遇制度です。優遇制度には様々な種類があり、発電した電力を長期間にわたり固定価格で買い取ることを保証するFIT(Feed in Tariff)や、発電量に応じて税金を還付するPTC(Production Tax Credit)などが、すでに数多くの国で導入されています。

こうした優遇制度を背景に、いま世界各地で太陽エネルギーを利用する大規模な発電施設の建設が次々と行われています。先ほど紹介した三菱重工の「微結晶タンデム型太陽電池」を使用したものとしては、スペインのセビリアにおいて1.7メガワットのソーラーパークが2008年より運転を開始しました。一方の太陽熱発電は、設置に適した地域である米国、中東、南欧、北アフリカなどにおいて発電プラントが一部稼働もしくは建設中です。
国内電力業界も、太陽光発電の今後の普及拡大に弾みをつけるためにメガソーラー発電の導入に取り組んでいます。一例として、東京電力と川崎市の共同で、太陽光発電所としては国内最大級となる20メガワットの太陽光発電所が建設中です。

参考文献

(1)電気事業連合会「エネルギーの基礎」
http://www.fepc.or.jp/library/publication/pamphlet/pdf/enekiso08_09.pdf
(2)内閣府原子力委員会「原子力のすべて:第3章 これからのエネルギーの確保と地球環境問題」
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/sonota/study/aecall/book/pdf/3syou.pdf
(3)NEDO技術開発機構 新エネルギー:技術解説:よくわかる!技術解説 太陽熱利用【1】太陽熱利用とは?
http://app2.infoc.nedo.go.jp/kaisetsu/neg/neg02/index.html
(4)新エネルギー財団 What’s 新エネ 太陽熱利用
http://www.nef.or.jp/what/whats02.html
(5)EPIA「2008:an exceptional year for the Photovoltaic Market」
http://www.epia.org/index.php?id=31
(6)NEDO技術開発機構 新エネルギー:技術解説:よくわかる!技術解説 太陽光発電 【2】太陽光発電とは
http://app2.infoc.nedo.go.jp/kaisetsu/neg/neg01/index.html
(注)コンテンツ下部、プルダウンボックス「2:太陽光発電とは」よりリンク
(7)NEDO技術開発機構 新エネルギー:技術解説:よくわかる!技術解説 太陽熱利用 【2】再び見直される太陽熱利用
http://app2.infoc.nedo.go.jp/kaisetsu/neg/neg02/index.html
(注)コンテンツ下部、プルダウンボックス「2:再び見直される太陽熱利用 」よりリンク

(注)2010年3月末時点での掲載内容を参考にしております。そのため、記載されているURLまたはその内容が変更されている可能性があります。