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HOMEDiscover MHI三菱重工グラフLeading Player

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三菱重工グラフ表紙
2016年2月180号
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Leading Player ~先覚者に聞く~

信頼性へのあくなき追求が
世界の社会基盤を支える

エネルギー分野から石油化学分野まで、社会基盤を支える重要なフィールドで使われている遠心コンプレッサ(以下、コンプレッサ)。三菱重工コンプレッサ株式会社の製品は、先進技術と高信頼性が評価され、国内はもとより世界中で活躍している。生産統括責任者として、これまで多くのプロジェクトを手がけてきた東條和仁に、仕事にかける想いと、グローバル展開に対する考え方を聞いた。

Pick Up Pioneer
米国三菱重工コンプレッサ株式会社 アシスタント ジェネラル マネージャー 東條 和仁
Profile

米国三菱重工コンプレッサ株式会社
アシスタント ジェネラル マネージャー
東條 和仁(とうじょう かずひと)

1996年三菱重工に入社後、機械工作部組立課で、各種大型コンプレッサの工場試験の計画立案・実施などに従事。2000年にはコンプレッサ事業の広島集約プロジェクトを担当。2013年から米国工場建設の統括責任者を務め、2015年10月より現職。

遠心コンプレッサとは?

CO2や天然ガスなどの気体をインペラ(羽根車)の回転による遠心力で圧縮・加圧して送り出す装置。石油化学原料、天然ガス処理、石油精製、発電所、パイプラインなどの心臓部に幅広く使用される。

写真:遠心コンプレッサと蒸気タービン

遠心コンプレッサと蒸気タービン

世界が認めた高い信頼性

Q. 社会におけるコンプレッサの役割は?

A. 当社のコンプレッサは、石油精製プラントやLNG(液化天然ガス)プラント、肥料プラント、発電所など世界中で使われています。コンプレッサはこれらのプラントの心臓部にあたり、社会のエネルギー基盤を支える重要な役割を担っています。数年前のシェールガスブームの時には、プラントの受注数がそれまでの5倍に増加し、世界のエネルギー需要の変化を実感すると同時に、われわれの仕事の重要性を再認識しました。

写真:工場での様子

Q. 三菱重工コンプレッサ製品の優れているところは?

A. 高い信頼性です。万一コンプレッサが止まれば、プラント全体がシャットダウンし、お客さまに多大な損失が発生します。当社では、信頼性向上の取り組みを組織的に行っています。とくに重要なのが、ロータ(回転体)の振動を極力抑えること。そのためにコア部品であるインペラの形状や材質、各部品の構造や寸法精度などこれまで蓄積してきた技術を駆使し、徹底したバランスの修正作業を行って、振動の少ない安定した回転を実現しています。実際に納入したお客さまからは「三菱の製品は非常に静かだ」との評価を頂いています。また、高効率かつプラントの負荷変動に対応できる広い運転レンジを持つなど、多様な使用条件に柔軟に対応できることも、信頼性の高さにつながっています。

自分を奮い立たせて前向きに

Q. これまで印象的だったプロジェクトは?

A. 2002年にガス・インジェクション(注1)用の超高圧(20メガパスカル)コンプレッサの試運転を行ったことです。モーター駆動のため、製造拠点である広島製作所の当時の全使用量に相当する大電力を使用し、2日半稼働して試験を行いました。何かあれば重大なトラブルにつながりかねませんが、計画段階から周到にリスクアセスメントを行って試験に臨み、無事に成功しました。このような困難な大型案件、未知の案件を任されることも多いのですが、「自分にしかできない仕事なのだ」という気持ちで、前向きに取り組むようにしています。

Q. 生産統括の責任者として心がけていることは?

A. マネジメントする人の特性を的確に捉えて、つねに適材適所のポジショニングを考えています。そのために普段のコミュニケーションを大切にし、仕事だけではなく、プライベートや家族の状況も含めて相手を理解して、業務の割当や指示を行うようにしています。また、いかなる時も冷静に、できる限り人の意見を聞き、情報収集をしたうえで、中立な立場での判断を心がけています。

グローバル視点でものづくりの進化を

Q. 米国工場の支援業務を通して得たものは?

A. MCO-I米国工場(注2)の立上げ支援の取りまとめを担当した際にあらためて感じたことは、日米の風土の違いです。日本では3か月、1か月単位の計画を策定し、さらに週間スケジュールで工程を細かく管理。チーム全員で一致協力して取り組むことで納期を固守するとともに、いわゆる「匠の技」を伝承し人材を育成していきます。しかし、米国では個人の責任で仕事を進め、納期が厳しければ一気に増員して対応します。私は、日本のやり方を一方的にあてはめず、お互いの良い部分を取り入れることで、日米双方がともに向上していくべきだと思います。製造技術に関しても同様で、長年広島で培った技術を米国の技術と融合させて、グローバルな視点でものづくりを進化させる仕組みを確立していきたいと考えています。

写真:東條社員

Q. これから目指す方向性について教えてください。

A. 今後も世界のエネルギー需要は増えていくと予想されます。プラント建設を急ぐお客さまからは、より短納期の要求が強くなるでしょう。米国の製造拠点が立ち上がったばかりですが、さらに各地に製造拠点をつくる必要があると思います。世界のどこのお客さまに対しても同じ品質、同じ価格、同じ納期を実現し、メンテナンス、アフターサービスにも即応できる体制を構築したい。そうすることで、当社が真の意味でのグローバル企業となることを目指していきたいと思っています。

(注1)ガス・インジェクション
地中の原油・天然ガス層に、高圧でガス(CO2など)を注入し、その圧力を利用して井戸から効率よく石油・天然ガスを採取する方法。

(注2)MCO-I米国工場
MHI Compressor International Corporation(MCO-I)Pearland Works。米国・ヒューストン郊外に、コンプレッサ・タービン生産の第2工場として設立。米国におけるアフターサービス事業の拠点としての機能も有する。2015年4月操業開始。

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