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シンガポール新都心開発区の冷房向けにターボ冷凍機9台を受注
総冷房能力2万5,600冷凍トン、三菱商事と共同で

発行 第 4766号
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 三菱重工業は、三菱商事と共同で、シンガポールのマリーナベイエリアで開発が進む新都心(Marina Bay New Downtown)の大型地域冷房プラント用に、ターボ冷凍機9台を受注した。総冷房能力は約2万5,600冷凍トンで、発注元は同国政府系のシンガポールパワー社と仏系設備大手ダルキア(Dalkia)の合弁会社であるシンガポール・ディストリクト・クーリング(Singapore District Cooling Pte Ltd=SDC)。2009年夏に納入を完了する。SDCからの同地区向けターボ冷凍機受注は、これが2回目となる。

 マリーナベイ新都心はシンガポール島の南部、旧都心部に隣接してマリーナ湾に面した一帯約370ヘクタールで、ビジネス街やリゾート施設の建設が進んでいる。当社はSDCから2002年、地域冷房設備(ターボ冷凍機5台で 総冷房能力約1万450冷凍トン、その他)を受注。50階建てと29階建ての高層ビル2棟の冷房用として、2006年に納入している。
 今回受注した9台は、いずれも冷房能力2,844冷凍トンで、うち3台は高層ビル2棟の追加分として2009年春に、残り6台は、カジノやホテルなどを集積するリゾートゾーン向けとして2009年夏に、それぞれ納入する。

 当社がSDCから受注したターボ冷凍機は、オゾン層破壊係数ゼロの冷媒HFC-134aを使用。世界最高水準の冷凍効率を達成しており、2006年の納入機シリーズ対比で定格COP※1は約5%、IPLV(期間成績係数)※2では約30%向上、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量では、10年前の従来機比で約23%削減できる。こうした技術や環境性、経済性に加え、前回納入機への信頼性、日本国内やシンガポール内での豊富な納入実績が連続受注につながった。

 マリーナベイ新都心は今後も段階的に建設が続き、SDCでは最終的に約25万6,000冷凍トンの地域冷房能力を整備する計画。当社は今年4月、シンガポール三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries Singapore Private, Ltd=MHISP)内に大型冷凍機部門を開設し、シンガポールを含む東南アジアの営業・サービス体制を強化している。SDC向けでは、今後も引き続き受注に力を注いでいく。

※1 COP=Coefficient of Performanceの略。
        成績係数のことで、値が大きいほど省エネルギー性が高い。 COP=冷房定格能力(kW)/消費電力(kW)
※2 IPLV=Integrated Part Load Valueの略。
        年間運転時の負荷変動を考慮し、実際の使用状態に近い負荷割合と冷却水温度条件での
        ARI(米国Air-Conditioning and Refrigeration Institute)が制定している期間成績係数。値が大きいほど省エネルギー性が高い。

 


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