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世界初のエンジン式ハイブリッドフォークリフトを発売
リチウムイオン電池を搭載して燃費を4割削減

発行 第 4860号
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 三菱重工業は、エンジン式で世界初※1となる、荷役性能4.0~5.0トンのディーゼルエンジン式ハイブリッドフォークリフト「GRENDiA EX Hybrid(グリンディア イーエックス ハイブリッド)」を開発、5日から国内向けに販売を開始した。当社独自のリチウムイオン電池と高効率モーター、新排ガス規制をクリアしたクリーンな小型ディーゼルエンジンを組み合わせたハイブリッドシステムにより、優れた環境・燃費性能を実現したのが特長。燃費削減率は従来比39%に達する。

【GRENDiA EX Hybrid】
 世界に先駆けて投入するリチウムイオン電池搭載のハイブリッドシステムは、走行系にシリーズ・パラレル方式※2、荷役系にパラレル方式※3をそれぞれ採用し、リチウムイオン電池のほか、ディーゼルエンジン、2台の誘導モーター、インバーターなどにより構成される。
 シリーズ・パラレル方式と高出力のリチウムイオン電池を採用することで、同等の性能を確保しつつエンジンを小型化、大幅な燃費低減を実現しただけでなく、排気量も従来比3分の2に抑制してCO2削減にも大きく貢献する。
 なお、当社はリチウムイオン電池の本格量産に向け現在準備を進めているが、今回のハイブリッド車は、この当社製電池を搭載した初の製品となる。

 新モデルは、今夏に発売した荷役性能3.5~5.5トンのエンジン式フォークリフト「GRENDiA EX」シリーズをハイブリッド化したもの。優れた環境・燃費性能だけでなく、ベースとなったGRENDiA EXとの部品共通化により、堅牢な車両設計、強靭な作業能力、自在な操作性能を備える。また、多様な機能の付加により、このクラスのエンジン車に要求される高度な安全性、効率性、メンテナンス性を実現した。
 具体的には、危険を未然に回避する当社独自の安全機構“マスト・走行インターロック機能”や、デジタル式スピードメーターを標準装備。車両の稼働状況とメンテナンス費用を総合的に分析して最適な車両提案を行うフリート・マネジメントサービス(FMS)による維持費低減サポートを受けることもできる。

 世界的な環境意識の高まりを背景に、産業車両市場でも環境負荷低減ニーズは急速に高まっており、国内フォークリフト販売におけるバッテリー車の比率は市場の過半を占めるに至っている。しかし、ハイパワーな荷役を要求される、荷役性能4.0トンを超えるクラスでは依然、エンジン車の比率が圧倒的に高い。

 今回の新モデルは、これらの市場動向を踏まえ、バッテリー、エンジン両車両で実績のある既存コンポーネントを活用することにより、信頼性と経済性を満足させつつ、大幅な省エネとCO2削減という社会ニーズに応えることを可能にした。

 当社は、今回のハイブリッド車投入を機に、多様化するフォークリフト市場で顧客満足の向上に努めていく

※1 2009年9月末時点 当社調べ
※2 エンジンのみ、モーターのみ、エンジンと走行モーターの両方、のいずれでも車輪を駆動できる方式
※3 エンジンと荷役モーターで同時に油圧ポンプを駆動する方式

新モデルの車両概要

商 品

FD40N Hybrid

FD45N Hybrid

FD50N Hybrid

最高速度(km/h

21

21

21

定格荷重

4,000kg

4,500kg

5,000kg

ハイブリッド方式(走行)

シリーズ・パラレル方式

ハイブリッド方式(荷役)

パラレル方式

エンジン

ディーゼルエンジン 3.3L

モーター

誘導電動機 10kW×2

バッテリー

リチウムイオン二次電池



製品ページ

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