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ガスタービンの米国生産拠点であるサバンナ工場から初号機出荷
ドミニオン社グループ向けM501GAC形ガスタービン

発行 第 5266号
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 三菱重工業は10日(現地時間)、ガスタービンの米国生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)から、現地生産の初号機となるM501GAC形ガスタービンを出荷した。同国のエネルギー大手であるドミニオン社(Dominion Resources, Inc.)グループ向けに納入するもので、同工場はこれにより、ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の需要拡大が期待される北米での生産を軌道に乗せ、当社原動機事業の一翼を本格的に担っていくこととなる。

【サバンナ工場から出荷されるガスタービン初号機】

 サバンナ工場では同日、この初号機出荷を記念して式典が催され、ドミニオン社幹部など関係者多数が列席、当社からは安藤健司原動機事業本部副本部長などが出席した。

 サバンナ工場は、米国での当社原動機事業を担うMitsubishi Power Systems Americas, Inc.(MPSA、本社フロリダ州)が建設・運営する。

同工場での生産第一号となった今回のM501GAC形ガスタービンは、ドミニオン社傘下のヴァージニア・エレクトリック アンド パワー社(Virginia Electric and Power Company:VEPCO)がヴァージニア州に建設・運営するウォーレンカウンティー(Warren County)発電所向けで、M501GAC形ガスタービン3基、蒸気タービン1基などで構成するGTCC発電設備の主要機器の一つ。残り2基のガスタービンも同工場から順次出荷される。

 サバンナ工場はガスタービン、蒸気タービンの中核部品の製造や本体の組立、ローターをはじめとする大物部品の補修・改良などを手掛ける。2010年春から順次建設が進められたローター・サービス工場、ガスタービン本体組立工場がすでに竣工して稼働しているほか、今春に着工したローター加工工場も、当社のガスタービン製造拠点である高砂製作所(兵庫県高砂市)と同様の専用生産ラインを導入して来秋には竣工する計画で、世界2極生産による当社ガスタービン年間生産約50基体制が整うこととなる。

 ドミニオン社は米国の大規模エネルギー事業会社。ヴァージニア、ノースカロライナ両州に天然ガスの輸送と集積を支える総計約17,600kmのパイプライン網と、同10,080kmの送電網を保有して、約2,800万kWの電力供給事業を展開する。

 当社は、今回のウォーレンカウンティー発電所向けに続き、同社グループのブランスウィックカウンティー(Brunswick County)発電所向けGTCC発電設備も受注しており、M501GAC形ガスタービン3基を中核とする同発電所向け主要機器も順次、サバンナ工場から生産・出荷することとなる。

 M501GAC形ガスタービンは世界最高レベルの効率を誇る60Hzの大容量タービン。M701G形も含むG形ガスタービンは米国向け35基を含め、すでに国内外で75基以上の受注実績を持つ。

 当社はガスタービンの世界シェア30%超を目指している。サバンナ工場からの生産・出荷はその目標達成に向けた動きの一環であり、日米2極生産拠点を確立することにより、北・中南米はもちろん全世界で、エネルギーの有効利用と環境負荷の低減に貢献する天然ガス焚きGTCC発電設備の受注活動をさらに積極的に展開していく。


【ガスタービン初号機出荷式典の様子】

 

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