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菱重エステート、集合住宅向け保安電源システム「エネセルフ」を開発
太陽光・非常用発電機・リチウムの3電源で停電時にライフライン電力をカバー

発行 第 5327号
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 三菱重工グループの菱重エステート株式会社(社長:石井 英一、本社:東京都港区)は、太陽光発電、非常用発電機、リチウムイオン蓄電池の3電源を組み合わせた集合住宅向けの保安電源システム「エネセルフ」を開発、18日から本格販売します。災害などの停電時には非常用電源としてエレベーターや給水ポンプなどライフラインの電力を安定的に供給できる一方、平常時には太陽光発電で電気代を節約します。新築・既設マンションなどを中心に3年間で40件の普及を目指します。

 エネセルフは、これらの3電源とパワーコンディショナー(PC)、PCコントローラーからなっています。PCは太陽光パネルで発電した電流を電気製品で使えるように変換するもので、一般の設備では停電を検知すると安全上停止する仕組みとなっています。エネセルフでは、太陽光発電を自動制御するPCコントローラーを新たに自社開発し、停電時でもPCを継続して稼働させる仕組みに変更して、太陽光発電を非常用電源として利用できるようにしました。

 平常時は、昼間に商用電力と太陽光発電により給電し、太陽光発電の余剰電力を売電することもできます。夜間には、商用電力で給電するとともに、割安な夜間電力を蓄電池に充電することで停電時に備えます。
 一方、災害などで停電して商用電力が供給されない場合でも、共用部分のエレベーター、トイレなどへの給水用ポンプ、集会室の照明設備など最低限のライフラインを確保できるように、昼間は、まず太陽光発電から給電し、それで不足する場合は蓄電池、さらには非常用発電機でカバーします。併せて、太陽光発電の余剰電力を夜間用に蓄電し、夜間は蓄電池および非常用発電機から給電します。

 停電時・復電時の電力系統の起動・切り替えは自動コントロール方式で行います。太陽光発電、非常用発電機、蓄電池のフルセットのほか、太陽光発電と蓄電池、太陽光発電と非常用発電機などの組み合わせをニーズに応じて選択できます。さらに既存の太陽光発電設備を活かして、非常用発電機、蓄電池を追加することも可能です。

 菱重エステートは、これまでビルやマンションの設計・建築施工・分譲・施設管理などを幅広く手掛け、住宅やオフィスの省エネ・環境負荷低減に注力してきました。東日本大震災以降、省エネだけでなく防災や再生可能エネルギーなどを活用した非常用電源に対する関心が高まっています。このため、エネセルフの活用を、集合住宅だけでなく、コンビニエンスストアや病院、避難所に指定されている小中学校など全国の太陽光発電設備を備える各種施設向けにも積極的に提案し、万一の災害時における地域の安全と安心の確保に貢献していきます。

*エネセルフは停電時に、エレベーターや給水ポンプ、集会室の電力を最低3日間賄うことができます。実測テストデータに基づく参考値。テスト仕様はエレベーター5.6kWが2基、給水ポンプ3.7kWが2台、集会室約6kW。


【問い合わせ先】
 菱重エステート株式会社 太陽光・新事業開発部 TEL 03-6858-3221
  http://www.rje.co.jp/

 

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Tags: 経営,アジア,コーポレート
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