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松阪市と工場立地協定を締結
部品の一貫生産とMRJの尾翼量産に向けた枠組み整う

発行 第 5654号
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 三菱重工業は1日、当社松阪工場(三重県松阪市)での航空機生産事業展開に関して、松阪市と工場立地協定を締結しました。併せて松阪市と、松阪工場内での事業展開を計画している航空機部品生産協同組合(代表理事:加藤 隆司氏、三重県松阪市)との工場立地協定が締結されました。これにより松阪工場を拠点に、民間航空機向け小物部品の一貫生産・供給を担う産業クラスターの展開と、次世代リージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の尾翼量産に向けた枠組みが整いました。

 同日三重県津市で開催された協定締結式には、経済産業省および国土交通省をはじめ本プロジェクトに関係の深い政府や地元自治体、産業界などから来賓が多数列席。山中光茂 松阪市長、鈴木英敬 三重県知事、協同組合の加藤 代表理事をはじめとする組合員企業9社の代表者らが出席し、当社からは鯨井洋一 副社長執行役員らが出席しました。

 協定を踏まえ、当社は同組合の松阪工場内建屋の利用に協力。民間航空機の小物部品について切削やプレスなどの加工から表面処理・塗装まで全プロセスにわたって手掛けられるよう、高効率かつコスト競争力のある部品生産の仕組み構築や、生産立上げ時に必要となる各種認証の取得などについて全面的に支援していきます。

 同組合では、ボーイング社の旅客機やMRJなどの民間航空機部品向け中小物部品の効率的かつフレキシブルな一貫生産体制を整備した「スマート・クラスター」の実現を目指します。そのため、自動車産業の効率的な部品作りの手法なども取り入れ、グローバル市場で勝ち残れる競争力を醸成することにより、自立化・高度化した部品製造の基盤づくりに取り組みます。今後、参画各社で準備を進め、本格稼働は2016年後半を計画しています。

 当社は、松阪工場をMRJ量産拠点の一つとして位置づけており、水平・垂直尾翼の量産組立を行います。操業開始は2016年度の予定です。

 松阪市が位置する東海地域は、航空機関連メーカーが集積し、「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」にも認定され、航空機産業の振興に官民を挙げて取り組んでいます。松阪中核工業団地内に所在する松阪工場も同特区の指定を受けています。

 MRJは三菱航空機株式会社が開発する70~90席クラスの次世代民間旅客機で、大幅な燃費性能向上と騒音・排出ガスの削減を実現し、これまでのリージョナルジェット機にはない快適な客室空間を提供します。三菱航空機と製造を担当する当社は現在、2017年4~6月の初号機納入を目指し、量産段階への移行や地上試験など一体となった事業展開を進めています。

 当社は、今回の当社および航空機部品生産協同組合の工場立地協定を礎の一つとして、MRJプロジェクトの成功ならびにグローバル市場で勝ち抜いていける航空機産業の育成への貢献に向けて全力で取り組んでいきます。

Tags: MRJ,アジア,民間機セグメント
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