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インドに蒸気タービン・発電機の製造・販売会社を設立
超臨界圧ボイラーに続き、L&Tと合弁で

発行 第 4645号
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 三菱重工業は、インドのラーセン・アンド・トウブロ(Larsen & Toubro Limited:L&T)と合弁で、火力発電所向け蒸気タービンと発電機の製造・販売会社「L&T-MHIタービン・ジェネレーター(L&T-MHI Turbine Generators Private Limited)」を同国に設立することで合意し、契約を締結した。経済成長に伴い急拡大を続けるインドの電力需要に対応するもので、新合弁会社は2007年12月に発足、2009年5月から生産を開始する計画。

 新合弁会社、L&T-MHIタービン・ジェネレーターは、インド国内を対象に、蒸気タービンおよび発電機の製造・販売・アフターサービスなどを手掛け、2010年度約150億円、2012年度約330億円の売上げを目指す。そのため、当社は、出力レンジ50万~100万kWの超臨界圧蒸気タービンと15万/30万kWのボトミング用蒸気タービンの設計・製造技術を新合弁会社へ順次供与する。

 新合弁会社の資本金は約7,500万ドル(約87億円)で、出資比率はL&T51%、当社39%。また発電機の技術供与を行う三菱電機株式会社が10%を出資する。建屋面積約3万6,000m2と同約1万3,500m2の2工場を建設、それぞれ蒸気タービンと発電機の生産に充てる計画で、その所在地を現在検討中。同国西海岸の都市ハジラのほか、東南海岸のエノールなどが候補地に上がっている。設備投資額は約250億円。従業員は当面約530人体制でスタート、生産が軌道に乗った段階で900人規模に増員する。

 L&Tは、西海岸の国際都市ムンバイに本社を構える同国建設最大手で、化学プラント機器や圧力容器の製造なども手掛ける総合重機メーカーでもある。資本金は約82億円。年間売上高約3,700億円(2006年度)で、従業員数は約2万4,000人。
  同社は事業拡大のため、大型火力発電設備事業へ乗り出しており、本年4月には、当社と合弁で、火力発電所向け超臨界圧ボイラーの製造・販売会社(L&T MHI Boilers Private Limited)を設立、2008年からの製造開始を目指し現在、準備を進めている。

 今回の新合弁会社設立は、それに続くもので、成長著しいインド市場への足掛かりをさらに確かなものとしたい当社と、先のボイラー合弁の経緯から当社の姿勢と技術を高く評価するL&Tの思いが一致したことによる。

 経済成長著しいインドは近年、その勢いをさらに加速、2006年度実質GDP(国内総生産)成長率で9.4%、今後も10%前後の成長を続けるものと見込まれている。しかし、その一方で、電力の需給ギャップは一段と深刻となり、今後10年間に1億4,000万kW規模の大型石炭火力発電設備の新設が計画される事態となっている。 
  インドの火力発電設備市場は現在、インド国営の重電公社(Bharat Heavy Electricals Ltd.: BHEL)がほぼ独占しているが、今後予想される需要の伸びを1社で満たすことは不可能な状況。新合弁会社は最新の技術を駆使して高効率・高性能な製品を製造・販売、この旺盛な需要の拡大に応えていく。


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