米国サザンカリフォルニアエジソン社 サンオノフレ原子力発電所廃炉について

2013年6月7日、米国サザンカリフォルニアエジソン社(SCE)は、サンオノフレ原子力発電所(SONGS)2号機、3号機の廃炉を決定した事を公表しました。SCE のプレスリリースによれば、廃炉決定は米国原子力規制委員会(NRC)対応と、代替燃料コストや再稼働準備の為の維持の経済性に鑑みたものとのことです。

SONGS 2号機と3号機は、3号機の蒸気発生器(SG)で1次側から2次側へ冷却水が漏えいした2012年1月より運転を停止しておりました。漏えいの直接的原因は、U字管部における伝熱管同士の接触による摩耗と判断されました。この摩耗現象は、他のU字タイプのSGにおいて、これまで発生したことのないものです。

また、SONGS向けSGは、十分に確立され認められた規格・基準に加え、当社及び社外専門家の知見・経験を踏まえて設計・製作されたものです。

3号機においてSGの伝熱管漏えいが発生してからこれまで、当社は当該プラントを安全に運転再開する為に必要な技術事項の検討をSCEとともに行うとともに、実効的かつ効果的な補修プランを検討してきました。

なお、当社がこれまで設計・製作してきたSONGS以外の国内及び他国向けSGは、伝熱面積及び重量が大きく異なり、また長期間の運転実績でこの様な不適合は生じておりません。したがって、類似事象が発生することはないと考えております。

SCEが米国証券取引委員会に提出したレポートに記載されている通り、契約上の当社の責任上限は約1億3,700万米ドルであり、代替燃料コストを含め間接損害は排除されています。

当社はこれからもSCE、NRC他、業界内の関係者と今回の経験やデータを共有し、これまでと同様、安全を最優先に、原子力プラント及び機器の設計・製作を行ってまいります。

なお、前述の契約上の責任上限及び当社が契約を適切に履行してきたこと等を踏まえ、現時点で当社業績への影響はないと考えております。本件に関して今後新たに開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。