三菱重工技報
    Vol. 41 No. 1 (2004)   豊かな社会に貢献する新製品·新技術特集
    特集 技術論文

    津波·高潮防災用セルフシールサスペンション式締切膜

    Self-sealed & Suspended Membrane Barrier Against Tidal Waves

    磯田厚志
    Atsushi Isoda
    小笠 勝
    Masaru Ogasa
    今井敦史
    Atsushi Imai
    本田明弘
    Akihiro Honda
    谷垣信吉
    Shinkichi Tanigaki
    田中昭夫
    Akio Tanaka
    清水 弘
    Hiroshi Shimizu
    岡部俊三
    Shunzo Okabe
    磯田厚志
    小笠 勝
    今井敦史
    本田明弘
    谷垣信吉
    田中昭夫
    清水 弘
    岡部俊三

    近い将来に発生が懸念される東海·東南海·南海地震では,津波による甚大な被害が想定されている.また,台風による高潮,豪雨による浸水や地球温暖化に伴う潮位上昇に対する防災意識が,急速に高まりつつある.
    従来,津波·高潮·浸水に対する防災施策の一つして,可動防潮堤·陸閘·鉄扉など大小様々の可動式締切り施設が設けられている.これら施設には,開閉操作性,止水性·安全性·耐久性だけでなく,経済性が必要とされる.
    当社は,球体あるいは円筒状の膜体が,薄くて軽い構造で大きな水圧に耐え得ること,及びつり構造が長大スパンに適していることに着目し,経済性に優れ,着脱が容易な防災施設として膜体による締切り構造を開発した.以下にその概要を紹介する.